(ふいに 貴方は 目が 覚める
かち、こちと時を刻む壁掛け時計は目覚めたばかりの視界では細かい時間の確認はできないが針は真上を過ぎている

次にカレンダーに目を向けるとあの日から数日経っていた。
キバナからの連絡は未だ来ず、見掛ける姿は液晶画面に映し出された姿のみだった。)


 ーぎゅう


(なぜだか 無性に 胸が 締め付け られる
数日前はほんの数分だけでも会えたのに今は会えていない、試しに待ち合わせ場所に向かおうとしても遠くから見てもスタジアム内はばたついており、連絡するという言葉が脳裏によぎりその先へ進むことがどうしても出来なかった。



スマホにふと目を向ける
体調を気にするぐらいなら大丈夫じゃないだろうか?
メッセージだけだったら別に邪魔にはならないかもしれない
けど、もしも駄目だったら?

ぐるりぐるりと思考をしながらスマホに手を伸ばすと通知が一件届いている!
どうやら留守電が残っていたようだ)
事件後の夜