(貴方はぼんやりとスマホを見つめている)
(キバナはスマホロトムを撫でながら時計を見ている)
(こほんと咳払いをしてパジャマのボタンがずれていないか暗い画面でチェックをする)
(小さく笑みを浮かべるとこき、と首をならし、スマホロトムを手から離した)
(かちり、時計の針が進んだ)
(キバナは宙に浮いたスマホロトムの画面に長い指を滑らせ貴方の名前をタップする。)
(聞き慣れた着信音が響く、小さく胸の内が弾むのを感じながら通話ボタンを撫でる)
(画面に映った愛しい人の姿に柔らかな笑みを浮かべた。)

ー こんばんは
(聞き慣れた声だが今夜は小さな画面の向こうから聞こえている)
(リラックスしたその姿に言葉を出しかけたが挨拶が未だ済んでいない。キバナは一つ間を措いて声を出した。)
確か寝るまで電話するんだったよな?
声を聞きながら眠りたいと言われた時は可愛いお願いだと思っていたが…今はオマエとゆっくり話ができそうでオレもわくわくしてる
触れられない分、色んな話をしようぜ
前は………。
→(
Clematis)
Cape primrose