名前:ロヴィーノ・ヴァルガス

休日35日目

Buono!

「わぁ…!」



(言われるまま振り向くと、今のぼってきた坂道がキラキラと輝いていた。正確に言うと、通り過ぎてきた家が、だ。それぞれの家の屋根にもイルミネーションがびっしり飾られていたのだ。)


坂のぼってるときはやけに明るいってだけで気がつかねーけど
ここまでのぼってきて見ると、わりと絶景なんだよ。ここ。



「すごい、凄く綺麗…。」


ま、お前の家のイルミネーションほど凝ってはねーけどな。



(感動してイルミネーションに夢中になっていると、ばさりと肩にコートをかけられた。)



「?」


ここ、少し風強いから。これ羽織っとけ。



(そう言われ、びゅうっと強めの風が吹く。あぁ、このためにわざわざコートを持っていたのか。)
(少し大きめのコートをぎゅっと被ると、ほのかにロヴィーノの匂いがした。)



……それと…これ…。



(同時に差し出してきたのは小さな箱。貴女はその綺麗に包まれた箱を受け取った。)



お前にやる…。俺からのクリスマスプレゼントだ。
…開けてみろよ。



(そう言われ、綺麗な包み紙を傷つけないようにはがす。箱から出てきたのはシンプルで細めのネックレスだった。)



「これ…」



色々なにがいいか考えたんだけどよ…その…お前の好みとかよくわからなくて…。
そんで店頭でそれ見つけたとき、お前に似合うんじゃねーかと思ってさ。



(シャンパンゴールドのチェーンと、同じ色の小ぶりな三日月型のチャームが付いている。)



まぁ、気が向いたらつけろよ。そんな高ぇもんでもねーけどな。



「ううん、すごい…すごく嬉しい…!ありがとう!」


ふっ…、そんな喜ばれるとは思わなかったけど…気に入ったんならホッとした。
感謝しろよコノヤロー!



(冗談ぽくおデコをつつかれ、二人してイルミネーションの方へ向き直る。)




……





なぁ…
クリスマス2014その後3