名前:ロヴィーノ・ヴァルガス

休日35日目

Buono!

(見慣れた室内を何となく見渡す。すると、いつもは無いものが目についた。)
(戸棚の中、赤い花束のようなものが見える。)



(薔薇…?)



(戸棚の中には綺麗な薔薇の花束がしまってあった。)
(見たところ新しいもののようだが、どうしてこんなところにしまってあるのだろう。)



(勝手にいじったら駄目だよね…)



(8本の花束…正確に言うと8本中1本は何故か蕾のままだった。)
(咲き誇る7本の薔薇を見て、貴女は少しだけ心が締め付けられた。)

(『別に特別な意味はねーぞ』というロヴィーノの言葉を思い出す。)
(自分にくれたチョコには特別な意味はない。それなら、この花束をあげる相手には…その『特別な意味』があるのだろうか。)
(そんなことを考えながら貴女は思わず花束に手を伸ばした。)




南伊:なぁ、お前のコーヒー、ミルクどうする?




「!!」




(突然キッチンから聞こえてきたロヴィーノの声に手を引っ込める。)
(貴女は慌てて棚の戸を閉めて、キッチンの方へ振り向いた。)



南伊:おーい。〇〇ー?



(今にもこちらへ顔を出しそうなロヴィーノに返事をし、モヤモヤする気持ちを抑えて貴女はキッチンへと向かった。)





(だけれど、慌てて閉めた棚の花束の中で『〇〇へ』と書かれたメッセージカードが動いたことを貴女はまだ知らない。)








(ハッピーバレンタイン/END)
バレンタイン15ロヴィ4