おぉ、Buon Natale.
どうだ?飯食ってるか?
「食べてるよ、どれも凄く美味しい!」
まぁ、気に食わねーけどあいつらが作ったもんだからな。
そうそうハズレはねーはずだ。
つーか、あいつらに何か配ってたみてーだけど、何してたんだ?
(これ、とカップケーキを取り出す。)
ん?ケーキか?
おー、アイシングのクッキー乗ってるじゃねぇか。
俺の家の国旗と……ハート?
(そう言われてドキリとする。ロヴィーノのを作ったときに、イタリアを象徴する何かが思いつかなかったわけじゃない。でも、何となく…ハート型のクッキーを乗せたいと思って、思い切って作ってしまったのだ。)
「えぇと…皆のにも乗せたかったんだけど、綺麗にできたハートクッキーがそれしかなくて…」
(咄嗟に嘘をつく。本当はハートのクッキーなんてそれひとつしか作ってない。)
ふ、ふーん…。
きれいに色出てんじゃねぇか。お前、菓子作りうまいんだな。
(ちょっとそわそわした様子でロヴィーノはケーキを冷蔵庫にしまった。)
Grazie.後で食わせてもらう。
「あのね、それともう一つ…」
西:ロヴィー!親分が持ってきたワインってどこにしまったん~?
(もう一つ、プレゼントがあるのと言いかけたとき、アントーニョがロヴィーノを呼んだ。)
あぁ?んなもん知らねーよ自分で探せアホ面野郎!
(ロヴィーノはそのままアントーニョの方に振り返り、悪態をつきながら行ってしまった。)
(また後で機会を見て渡そうかな…。そう思いながら貴女は席へと戻った。)
ロヴィーノ、メリークリスマス!