名前:ロヴィーノ・ヴァルガス

休日35日目

Buono!

何故、貴女はいつも私のところに戻ってくるのでしょうね?


(眠っている貴女の目元に触れる。)


こんなに泣き腫らして……

そんなに、あの方を想っていたのでしょうか…。


(そのまま指先を髪の毛に絡めた。)



わかっていたはずです。
実らない恋だということくらい、理解していたはず…。

なのに、貴女は何故そこまで傷つき、いっそ好きになんてならなければ良かったと、私のもとで泣く。
…それならば、かつて彼が、彼の国がしてきたことを、貴女が夢見て慕う彼がどんな生き物なのかを
縛り付けて聞かせていたのなら、好きにならなかったのでしょうか…。



(髪の毛を弄っていた指先が、貴女の首元までおりてきた。)



きっと、そんな事はないでしょうね。
貴女はそれでも、彼を好きなままでいたでしょう。


真っ直ぐで、美しく、なんと盲目な想い。




そんな曇りなき心で私のことも信じているのでしょうね、きっと。




(指先はさらに下へおり、鎖骨を撫でる。)



私は知っているのですよ。今あるこの世界と、貴女が手放しに慕う彼、そして貴女が信じる私自身がどんな風に形作られてきたのかを。
全て、見てきたのです。



(指先はそこで動きを止め、貴女から離れていった。)
(すやすやと寝息を立てる貴女を愛おしそうに見つめる。)





……本当に、馬鹿で無防備な娘だ。



















ふふふ、私のもとならば、安全だとお思いで?









(そう言って笑った菊の目に、かつての帝国の色が残っていたことを貴女は知る由もなかった。)
菊がもしヤンデレだったら