風は入っちょるが、出入り口らしい出入り口は無いのう。


(お豊が壁伝いに地下室をぐるりと一周した)

(火に照らされた地下室は思いのほか広く、端の方は光が届かず影になっている)

(床・壁・天井は石造りで、僅かながらに空気の対流があるようだ)


出入り口はなかじゃどん、木の箱ばずんばいあっど。

こいを壊して燃やすか。
火は絶やさぬようにせねば。


(お豊は次々と木箱を壊し始めた)

△他に出入り口はない?