あ、ノキシノブ。


(手を引いてくれていた空神様が急に立ち止まった)

(視線の先を辿ると立派な巨木がそびえ立っている)


見覚えある。これだ。
この木だけノキシノブみたいな草が生えてんだよ。


(空神様は苔むして細い草まで生えている幹を手で触りながら上を仰ぎ見た)


これに巻き付いてる蔦にカカオみたいな実が生って……ほらな、あっただろ。


(指差された方を向くとカカオの実がパールのネックレスのように行儀よく並んでいる)

(軽く見積もっても数十個はありそうだ)


なァ、あれだよな?


棒を振り回してカカオを叩き落とす
◇カカオが生っていたという場所に到着する