(大人しくなった貴女を見て「よし」と呟いた空神様は、手近な蔦を切り取って鉈の持ち手にしっかりと括り付けた)
カカオ難民、まだ動くんじゃねェぞ!
待てだ、待て!
(言いながら鉈を持ち直し頭上のカカオに狙いを定めている)
(次の瞬間、ヒュンという空を裂く音が鳴って鉈が木に突き刺さった)
(刃が見事にカカオの茎を両断している)
よっしゃァッ!!!(空神様が括り付けた蔦を引っ張って鉈を木から引き抜くと、実の重さに耐えきれなくなった茎が両断された所から剥がれるようにして落ちてきた)
カカオ難民!これじゃねェの!?
カカオの実!!(たしかに、色も形も記憶にあるカカオと瓜二つだ)
(…サイズを除いては)
……何だよ、その微妙な顔はよォ〜?
多少、思ってた大きさとちげーけど、これ以外にカカオっぽいもの知らねェからこれって事にすんぞ!
(ガハハ!と再び豪快に笑いながら落ちてきた茎を引きずり下ろし適当な長さに切っていく)
良かったなァカカオ難民!
カカオ見つかって!!
…つっても、小せェとはいえ結構な重さだな。
沢山は持って帰れねェか。
俺も何本か持ってやるから、とにかく持てるだけ持てよ。ほら。
(空神様は吊るし柿のようなカカオを持ちあげて見せた)
欲しい分だけ、持て。
→
両手に1本ずつ持つ→
両手に3本ずつ持つ