(言われた通りに真っ直ぐ進むと、犬人に襲われた場所で見覚えのある面々が揃いもそろってがっくりと項垂れていた)
(誰ひとりとしてこちらに気付く気配がない)
(肩と両手に満載したカカオを取り敢えず足元に置いてから大声で呼びかけると、)
おるみぬ「!!!
○○さァんッ!!!」
(弾かれたように立ち上がったオルミーヌが駆け寄ってきた)
おるみぬ「だッ、大丈夫でしたか!?怪我は!?」
アレスタ「じゃじゃ馬ちゃーんッ!!!(わしゃわしゃ)」
フラメー「アンタどこで何をしてたのよッ!!もう死んだと思ってたのよ!?(わしゃわしゃ)」
アレスタ「でもでもッ、大丈夫そうで良かったわ!!こーんなトコで行方不明になったり、あっさり死なれたりしちゃあ困るのよォ!…お、おひいたまがよッ!?」
(続いて走ってきたオカマ二人にもみくちゃにされながらもカカオを手に入れたことを伝えると、サンジェルミが「何ですってェ!!?」と叫び声を上げた)
オカマ「やるじゃないのォ○○!!」
(サンジェルミは足元のカカオを両手に拾い上げ左右を交互に見比べている)
オカマ「イイじゃなァい♡…アータやっぱり転んでもタダじゃ起きない女ねェ!!」
おるみぬ「こ、これがカカオですか!?……すごい…私、聞くのも見るのも初めてです!」
フラメー「でも…小粒ね」
アレスタ「数は多くってもこう小振りだと、ねェ」
オカマ「小振りでも十分だわさ。よくやったわね、○○。有言実行できる女、好きよ!」
アレスタ「キィイイ!!
おひいたまに好きって言われたくらいで図に乗るんじゃないわよ!?」
フラメー「そーよそーよ!!」
おるみぬ「とーにーかーくー!
○○さんも無事見つかったことですし、もうすぐ日も暮れますからヴェルリナに戻りましょうよ!これ以上ここに居ると、またさっきの犬人に見つかっちゃいますよォ!」
オカマ「そ、それもそうね。さァ、アータたち!みんなで手分けしてカカオを持ちなさい!用が済んだんだからサッサと帰るわよッ!!!」
(こうして一波乱二波乱あったが、無事に帰路につくことができたのだった)
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