(お豊の後ろをくっついて歩いていたら、いつの間にか兵舎群の真っ只中に居た)
(周囲を見知らぬ屈強な男達に囲まれ本当に身が縮まったかのように感じる)
屈強兵A「あら、トヨヒサさん。お久しぶりですわね、この時間にこちらへいらっしゃるの」
お豊「応、ちくと○○にも兵舎ば見せてやろかち思うての」
屈強兵B「じゃあこちらが噂に聞く○○さん?可愛らしいお方~」
屈強兵C「この前射撃訓練への移動中にお見かけしましてよ。落としたハンケチーフを拾って差し上げたんですが…私のこと覚えてらっしゃる?」
(こちらの様子に気付いた兵たちがどんどん集まってくる)
(萎縮してしまい曖昧に笑いながらお豊の陰に半身を隠れさせると周囲が沸いた)
お豊「? ○○、何もおじごっちゃね。こん兵子らはおかまの兵子じゃ。面識ば無くとも、お前のこつはおかまかあ聞いちょる筈じゃっど」
屈強兵B「あら、怖がらせてしまったでしょうか」
屈強兵D「これが風に聞く『ヤマトナデシコ』かもしれません」
屈強兵A「私どもは見ての通り鍛えておりますし…女性が怖がられても不思議はありませんわね」
屈強兵C「慣れて頂くには時間が必要そうですよ」
お豊「いつもはこげな感じで無かじゃどん、今日はちくと知らんもんが多すぎたか。悪りのお前ら、日ば改めてまた来っど」
屈強兵B「構いません。次を楽しみにしておりますわ」
お豊「おう、後で練兵場にも顔出すかあの」
(別れの挨拶もそこそこに兵舎群を後にした)
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もっとちゃんと挨拶すれば良かった…