アラ、思ったより早く来たわね。
ちょっと頼みたい事があるんだけど、その前にひとつ確認させて。
(サンジェルミがいつになく真剣な眼差しをしている)
…ねェ、最近…特に夜とか、変な音…聞こえない?
(変な音?)
そう。アタシだけなのかしら。
でもね、ちゃんとこの耳で聞いたのよ。
何かが駆け回るような音と、何か固い物を食むようなクックッっていう音…
不思議に思って火をともすんだけど、部屋には何も居ないの……
(……)
でも、確かに気配はするのよ。
触ってない燭台が倒れたり、置いた筈の無い場所にペンが移動してたり。
絶対思い違いなんかじゃないわ。
ココ、「居る」わよ。
(…ヒィィィ)
ちょ、ちょっと!!
変な声出さないでちょうだい!アタシだって怖いのよ!!
…でもよく考えてみれば居ても不思議じゃないのよね。
あなたにも話した事あるけど、この国は人間が「戦って奪った」土地だから、色んな生き物がそこら中で死にまくってるし…
(バァン!!!)→
ギャァァァアアアア