(桶に湯を汲みながら呼びかけると、)
あ、そうですよね。
ごめんなさい、ちょっと興奮し過ぎました…
(湯の掛け合いでしとどになったオルミーヌが顔を上げ、ようやく浴槽の傍を離れた)
よォし、じゃあ○○さん!
頭からお湯掛けますよ?
終わったら私にもお願いします!
(ザバァッ)
これでよし、と。
それじゃあ……はい、準備できました!
私の方も、いつでもどうぞ!
(両手で耳を塞いでしゃがんだオルミーヌに同じようにして湯を掛けるとフワッとしていた髪がぺたんこになって身体に張り付いた)
うわっと、床に髪がついちゃう!
(束ねた毛先を慌てて背中から前へ回し胸元から太ももに垂らし直している)
うーん…私みたいな髪の長さでも『シャワー』っていうのがあれば楽になるんでしょうね。
無い物ねだりなんですが…
………
……フフ、
フフフ!!(突然オルミーヌが肩を揺らして笑い出した)
ですが、○○さん、今日はなんと…新しい石けんを下ろしてきたんですよ!
いつもは節約のために灰ですけど、何てったって今日は記念すべき温泉デビューの日ですからね!
さあ、○○さんもどうぞ!
オイルとセットで揃えたお花の香りですよー!
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こっちの壁には穴は…無い、か
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もう探すの止めたらー?
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男には退けん戦いっつーのがあるだろう!
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そんな素っ裸で何と戦うって言うんです
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分かった分かった、手ぬぐい巻けばいいんだろう、巻けば
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