……大丈夫か。


(仰向けで天を仰ぐ貴女の隣りで、うつぶせのお豊が呟いた)


頭打っちょらんか。
俺、お前をどこも踏まんかったな。


(「うん」と返事をすると、お豊はのっそりと起き上がった)

(口元から頬にかけて、先ほど掴んだ時の爪痕が赤い筋になって残っている)


まこてお前のいなばにはやられっぱなしじゃ。
危っねから程々んしてくいや。


(そう言うと貴女の手を掴み引っ張り起こしてくれた)

hizakakkun00