(夜空にぽっかりと浮かぶ月はいつもよりも大きく明るい)
(お豊がランタンの火を落とすと、辺りが一層暗くなった)
(揺らめく街の灯りが遠くまで続いている)
今日の月、大きいだろ。
(声色だけでも笑んでいるのが分かった)
珍しいと思うたら、いけんしてんお前に見せたくなった。
今日は風が強かじゃっで、急がねばならんと思うてのう。
急かして悪りかったな。
(そう言ったきり、お豊はじっと月を見上げたまま黙ってしまった)
(風の音と揺れる草が擦れる音だけが聞こえている)
………
(お豊の手のひらを探り当ててそっと握ってみると、ぎゅうっと握り返された)
…綺麗な月じゃなぁ。
こげな月、初めて見たわ。
supermoon01