はい?今なんと?

罵られたいと…言いましたか?確かに?



…見損ないましたよ嫁さん。まさかあなたがそんなことを私に頼んでしまうような変態だとは思いませんでした。

おや、どうしたのですその顔は。頬が朱色に染まっていますね。
悔しいのですか?…いや、違いますね。

あなたは興奮しているのでしょう。私に冷たく見下されて、こうして罵られて。
呆れました。あなたは普通の感性を持ち合わせていないのですね。

きっとこれ以上私が言葉をかけても、あなたは悦ぶだけなのでしょう?

ならば今後一切、あなたのことは気にかけないようにしましょう。

あなたは存在しないモノ。
あなたの声も、顔も、手も、足も…髪の毛一本まで、この世界に存在しない。

あなたはもう、誰の視界にも入らない。
あなたはもう、誰にも思い出してもらえない。















…ふふ、私としたことが。何を一人でぶつぶつと言っているのでしょう。
ここには誰もいないというのに。

さて、無駄な時間を過ごしてしまいましたね。
それを取り戻すためにもさっさと帰ってしまいましょう。





 
罵って