・・・言った。
言ってしまった。
星さんも、ぬえも、ナズもが驚いた顔をしている。
・・・・・・しにてー。
ナズ「あ、うん」
・・・・・・ナズ様。お顔が赤くありませんか。
口には出さない。
○○「も、もちろんナズが良くて、好くて善ければだけど!」
慌てて言葉を並べる。なんか気まずかった。
お前って言っちゃったし。
ナズ「・・・うん、基本的には、私は暇だからね」
そんな俺の様子をみて、くすりと笑った。
・・・ああ、やっぱりナズはこうでなければ。
今にして思えば、さっきぬえが化けていたナズは全然違ったもんな。
見抜けない俺もまだまだってことか・・・。 いや、何が、まだまだなのかは全然わからないけど。
でも、取り敢えず、ナズは呆れモードから復活してくれたよう。
ぬえ「ちょ、こっちが先約だって言ってるじゃん!」
ぬえが突っ込んできた。
だが、ナズは引かない。
ナズ「さっきの会話に、約束したという内容は含まれていないだろう?」
ぬえ「だから、予定はないって・・・!」
ナズ「君の問いに、彼がそう答えただけだ。 予定がないだけ、それにまだどうするかの会議中だったのだとしたら・・・・・・」
ぬえ「でも約束したから話合っていたんだから!」
ぬえが反論する。 だが、ナズが例の表情になる。
ん、理屈で相手を潰す時の顔。
ジト目。
ナズ「いや、そもそも怪しいね。君は何故頭に自らの。「正体不明の種」をつけているのか」
ぬえ「!¥」
ぬえは頭にある蛇みたいな何かに手を伸ばし、
ぱっと、慌てて隠した。
なるほど、あれはものを正体不明にする何かの道具だったのか。
ナズ「まぁ、とにかくだ。 彼が私を誘ってくれている。私はそれに応えるだけさ。 君が入り込む余地などありはしないよ」
すばっと、言った。
ぬえ「・・・むぅっ!! じゃあいいよ!! ふーんだ!」
怒ったらしい。
ナズの横を通って、麩から外へ出ていった。
星 「あ、ちょっと・・・。待ってください! 私の宝塔!!」
宝塔をもってかれたのか・・・。
星さんも居なくなった。
○○「・・・ちょっと可哀想だったかな」
ナズ「君を騙した奴だぞ? これくらいがちょうど良い」
ちら、とこっちをみて。
ナズ「人の姿になっていろいろするのも、非常に悪質だ。 私になっていたんだろう? 何をしていたかは知らんが、いつだかの宣言通りだからね」
・・・・・・なんでそこまで分かるのか。
○○「・・・言い切るなぁ。何を根拠に」
ナズ「ふふっ、君は私が良いって言った」
ほじくり返すな。恥ずかしい。
○○「それが?」
ナズ「それで、変化の種。 君が心から私と共に出かけたいと思っているなら、ぬえに聴かれて予定が無いというはずがないじゃないか。だとしたら、私に化けていたと考えるのが妥当じゃないか?」
○○「あー、ぁあ。そうだな」
イマイチわからない。多分俺は馬鹿。
ナズ「ふふ、まぁそんなことはどうでもいい。 で、明日・・・クリスマスイブか」
○○「うん」
ナズ「ふーん・・・・・・、何をしたいの?」
そう言われてもな。
○○「でーと?」
ナズ「お出かけだね。うん」
言い方を変えても意味は変わってない。
そういう女性だ。
○○「いや、嫌なら良いんだけど」
ナズ「・・・・・・嫌、なんて言うと思うかい?」
○○「え?」
ナズ「くすくす、もう少し深まっていたのだと思っていたけど・・・。勘違いしていたかな? 私は」
上目は禁止だとおもう。
○○「私はぜんぜん深まっていないのかと勘違いしていた」
ナズ「ん。ん? だってあの時は・・・」
○○「あ、あぁ、一緒に宝塔を探しに行った・・・?」
ナズ「そう。忘れたわけじゃないだろうね?」
○○「もちろん」
今でも、しっかりと。
覚えてますとも。
ナズ「怪しいね。君は馬鹿だし」
名前:ナズーリン
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