赤城「えっ、これで100万円ですか?ホントに一瞬でしたね!」
加賀「実際には5億年を体験しているのですが。」
赤城「そんな感覚全然ありませんよ。
……これ、もう一回やれたりします?」
加賀「……回数に制限はありませんが。」
赤城「ホントですか!?ではもう一回……」
加賀「この装置のキモは、
5億年を体感する世界とこちらの世界、
どちらが本当の、メインの世界となるのか、というところになってくるのではないかと。
こちらでは一瞬の出来事の5億年ですが、
5億年の世界からすれば、こちらの世界での一生、100年前後もまた一瞬のようなもの。
果たして、どちらが真の世界なのでしょうね。
艦娘の寿命がどの程度なのかは未知数ではありますが。」
赤城「いえ、ここはキリよく1000万円!あと九回!
君がくれ~た現金はいっせんまん!いっせんまん!」(ポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
加賀「……聞いていませんね。
ホラー的な側面としては、知覚できないという点があげられますね。
苦痛の記憶がないので、もう一回、と欲が出てしまうのでしょう。
100万円という金額設定は秀逸だと思います。
また、例えば誤ってこのボタンを押してしまったとしても、それとは気づかないわけです。
しかし、5億年は体験する羽目になってしまうのですね。
……そう考えると、案外私たちの身近にも
5億年ボタンは存在しているのかも……気付いていないだけで……
……いえ、つまらない話ね。忘れてください。」