[木を隠すなら森の中、人を隠すなら人の中!]

[よし!デパートに逃げよう!]



―――――・・・



[こ、混んでる・・・すっごい混んでる!!]

[今日はたまたまセールをやっていたようで、デパートはいつも以上に混んでいる]

[お姉さんたちが楽しそうに買い物を楽しみ]

[お兄さんたちが眉間にシワを寄せながら歩き]

[オバサンたちが必死のパッチでセール品をかき集め]

[オジサンたちが死んだ目で喫煙所にたむろって奥さんの帰りを待っている]

[・・・そんな光景が目の前に広がる。]

[うわぁ・・・。]

[こんな大混雑しているところを進むのは気が引ける・・・けど]

[こんなところで立ち止まっていたら優樹に見つか]





???「ちょっとアンタ!!」





[背後からの突然の大声に驚いて振り返るとそこには]

[見知らぬいかにも気の強そうなオバサン(豹柄の衣服装備)の姿が。]





オバサン「アンタさっきっから邪魔なのよ!なんでこんなところでぼっさーっと突っ立ってるの!周りの人のこと考えなさいよね!!あーもうこれだから最近の子ってのは・・・」





[私がオバサンのあまりの剣幕と罵声に怯んで謝罪も動くこともできなくなってしまっていると、突然誰かに肩を抱かれ]





うちのがすみません。ご迷惑をおかけしました。コイツ、この人の多さに酔ってしまったようで・・・大丈夫か?ほら行くぞ○○





[優樹でした。]




[優樹に半ば引きずられてデパートの外へ]

[デパートを出た瞬間に頭を殴られた。痛い。]






お前あんなとこでぼーっとしてんなよな!セール中のデパートは戦場なんだぞ!?
下手したら死ぬぞ!





「んなオーバーな・・・」





・・・とにかく俺の家帰んぞ。誰かさんのせいでクッソ疲れちまった。

帰ったらお前俺のマッサージしろ。んで夕飯も作って帰れ。あと風呂掃除もな。








お説教されながら帰りましたエンド
人の多いデパートに逃げる!