[ある週の土曜日。]

[私は今日も優樹と過ごしていた。]

[いつもと同じ相手。]

[いつもと同じ買い物コース。]

[いつもと同じ調子の会話に、いつもと同じ笑顔。]

[いつもと同じ、大好きなこの時間。]

[でもこの日は"いつも"と違うことが起きた。]





―――・・・









でっさぁ、そん時にじーちゃんのそれをばーちゃんが





???「あっれ、ユーたんじゃーん★」





な、・・・げ。ツヨシ・・・何してんだ、こんなとこで





剛「げって何よユーたん、つっめたーい★でもそんなとこもス・キ★」





きめぇ。





剛「あんっ★つれない系男子★

  ってゆーか珍しいねえ?ユーたんが一般人連れてるなんてえー★」





人を友達いないみたいに言うな!





剛「言ってないよお、いるじゃない、僕っていう素敵なソウルメイトが★

  その子、彼女?」





ソウルメイトとは一体なんだったのか。

・・・ただの友達だ





剛「ふぅん・・・?」





・・・○○、行くぞ





剛「○○ちゃんって言うのお、カーワイイ♪

  僕は剛。ユーたんのソウルメイトだよ★これからよろしくね★」





○○の名前呼ぶな。ソウルメイトじゃない。よろしくしなくていい。それ以上近寄るな。

○○が毒される。






剛「やーんユーたんってばヤキモチかなあー?

  そんなに心配しなくても、僕はユーたんしか眼中にないよお♥」





そんな心配はしてねー!!・・・あーくっそ疲れた・・・





[優樹は私の左手を取ってズカズカと歩き出した。]

[背中からツヨシさんの声が追いかけてきた。]





剛「ユーたんのツンデレ超カワユーイ★

  ○○ちゃあん!またね・・・」




[名前を呼ばれ挨拶されたので振り返ると、ツヨシさんが何やらジェスチャーをしていた。]

[右の・・・ポケット?]

[釣られて自身の右ポケットを触ると何やら違和感が。]

[中を確認すると入れた覚えのない紙が入っている。]

[再度ツヨシさんを見るとニッコリと笑われたあと、口パクで"あとで見て"と言われた。]

[・・・いつの間に入れたのか。]

[私は優樹と別れたあとにこの紙を読んでみることにした。]







―――・・・






じゃあまたな
運命の分かれ道