その後、私はどういう行動を取ったか───無我夢中だったから、実はあまり覚えてないんだ。
前々から泣き虫だったかもしれないけど、多分その時が今まで一番泣いたと思う。


「そういえば、何でもしてくれるんだよね?」

早栗「勿論。君の為なら」


折角こっちの世界に戻って来れたから、初マックにしようかって君が提案して───ビッグマック、てりやきマックバーガー、ストロベリーシェイクのLを奢ってくれたよね。(何でこの3つ?)
深夜にも関わらず全部食べちゃった。
何でもするって言ってるのは私の方なのに……。


「じゃあ、早速お願いを聞いてもらおうかな」

早栗「私に出来る事なら、何でも」

「むしろ早栗にしか出来ない事」


私達の体験を全く気にもしない日常。当然次の日も学校があって、とても懐かしい気持ちになったのを覚えてる。
ただ、一つだけ明らかに違う事があるんだ。


クラスメイト1『おはよ~』

クラスメイト2『おはようございます』

早栗「おはよ!」

クラスメイト3『ウィ~ッス』

クラスメイト4『おはよっ!』

「……………(オハヨ」

クラスメイト5『しね』
※訳:ごきげんよう、皆様

クラスメイト4『朝っぱらから一緒に登校なんて、仲が良いでござんすねぇ』


みんなに話したらどんな顔をするんだろう?ふふ、ちょっと楽しみだな。
でも前々から結構相談もしてたし、案外そんなに驚かないかも?


早栗「別に良いでしょー?だって───」


私は何でもするって言った時、君がかけてくれた言葉。本来なら私が言うはずだったのに……先を越されちゃったなぁ。
でも、何でもするって言ったんだもん、しっかり言われた事を守らないとね♪


クラスメイト1『だって?』

早栗「だって───」


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★早栗と脱出する11