女の子「隣、良いですか……?」
周りを見渡せば、いつの間にか店内は学校帰りの学生達、仕事帰りの会社員など様々な人でごった返していた。
空いている席と言えば自分の隣、またはガラス張りで分断されている喫煙席の一角程度か。
「…………(コクリ」
女の子「ありがとうございます(ニパッ」
カワイイ!
「…………!」
いやいや待て落ち着け自分。この子は容姿から察するに二桁に届くか届かないか位の年齢だ。流石に警察のご用にはなりたくない。
それに自分には早栗が……いや、別に付き合っているワケではないけど。
「…………」
ええい、何を意味不明な妄想をしているんだ自分は。
気を取り直し、携帯にて悪魔を調べる作業に戻ろう。
「…………」
とは言っても、大体は調べ尽くしてしまったというのが本音である。
悪魔
悪魔、オカルト
悪魔、呼び寄せ方
悪魔、午前0時
悪魔、儀式
悪魔、手軽
悪魔、準備する物
悪魔、マクドナルド
悪魔、行方不明
悪魔、召喚方法
悪魔、召喚したその後
色々なキーワードを試してみたものの、正直早栗の行方の手掛かりになるようなサイトは無かった。
見つかったのは『僕の事を悪魔って言う子はついハンバーガーのお肉にしちゃうんだ☆ミ』という画像くらいか。
ああ、早栗も今頃挽き肉になっているのかな……可哀想に。
「…………」
というか、悪魔の召喚方法を本気で調べている自分も中々滑稽である。
再びキーワードを変えて検索。流石に疲れも出て来たので、これで終わりにしよう。
「…………(カチカチ」
【悪魔、早栗】
もしかすると……早栗、なんて先日のニュース内容しかヒットしないような個人名をキーワードにしていた点から、既に自分は手掛かりを掴む事は出来ないと諦めていたのかもしれない。
どうせ検索しても無駄、これ以上やっても全くの無意味だと。
「…………!」
一番上に出て来たページに、自分の意識は全て持って行かれた。
☆学校帰りにて2