「……………?」
次の部屋へと入った瞬間―――100メートルほど先に、この暗い迷宮の中で一際目立つ光が。
溢れんばかりに輝く光は眩しすぎて、それより先が見えなくもある。
「……………」
フッと脳裏に浮かぶ一つの思考。
「……………」
暗く長い悪魔の迷宮。
その中に差し込む光。
希望。
―――出口?
―――――助かる?
「……………!」
心身共に疲弊し切っていた頭では、それが怪しいものだとは考えなかった。
いや、考えはしたのだけれど―――出口かもしれないという希望が目の前に現れた事が余程衝撃的だったのかな、自分の足は勝手に動いていたんだ。
「……………!」
気付けばその光に走り出していた。
ああ……ようやく帰れる。
温かいベッド、温かい風呂、温かい家族。
そうだ、帰ったら柄にも無く父さんと買い物にでも行こうかな。
母さんには……うん、家事を手伝ったら喜ぶかな。
「……………!!」
そんな事を考えながら。
ピッうん?今何か横を通ったような気がし
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