『ジリリリリリリリ』
…朝だ。
気だるい体を起こす。
……なにやら夢を見ていた気がするがどんな夢だったのか全く思い出せない。
欠伸をして、体を伸ばす。
そろそろ学校の用意をしなければ。
今日も寒そうだ、しっかり暖かくして家を出ないと。
そう言えば昨日は最高のバレンタインデーだった。
鎌倉で知り合ったほとんどの女性からチョコを貰うことが出来たんだっけ…
早速今日からお返しを考えなくてはいけない。
貰ったチョコはまだ残っている、これからゆっくり食べて---
…?
おかしい、昨日貰ったのはクラスの女子のやつを含めて全部で七つだったはずだ。
一つ、増えている。
誰かが実は二つ渡していたとかそういうオチだろうか?
ともかく食べてみよう、朝からというのも少し妙な話だが。
包みを解いて箱を開けると
綺麗に作られたチョコレートが入っている。
『もぐもぐ』
……!!
美味い、美味すぎる…
甘すぎず、苦すぎない見事に調律のとれた味だ。
まさにチョコレートの完成形と言っていい。
そこらの菓子店などまるで相手にならない。
自分の好みを完璧に完全に理解し掌握しているとしか思えないそれは
何かに似ていて
すごく
優しい味だった。
【バレンタインイベント 了】