名前:綾弥一条

名前を間違えられた回数41回

悪くない

バレンタインデーというものが大和に根付いたのはここ十数年の事だったりする。

他国から渡ってきた女性学者の一人が下宿先の男性にチョコレートを渡したのが始まりだと言われている。

どういった経緯でそれが一般に広まったのかは分からないが、大和人は思ったよりも多感だったらしい。主に若い女性を中心にして今ではすっかり一つの行事として民衆に認められている。

それで六波羅がいい顔をしたとは考えにくいが、しかしGHQの手前、無理に異文化を廃する事は出来なかったのだろう。
…だがGHQは大和の内政には関知しない事になっているはず。
その上で今もこの行事が行われていると言う事は六波羅に、それもかなりの力を持った人物がこの行事を必要なものと判断して楽しんでいるという事か・・・不思議と誰かは想像がつく。



学校へと向かう道中、街中を通ってみるとやはりそこかしこの店がバレンタインに関するイベントをやっている。


…心なしかこんな朝っぱらからカップルが多い気がする。

既製品のチョコレートを買い込んでいる女子生徒もいる、所謂義理チョコというやつだろうか、少ない小遣いであそこまで大量にチョコを買うなんて熱心な事だ。


それにしても…



女子生徒「はいこれ、バレンタインのチョコだよー!」
男子生徒「お、マジで!ありがとな、今食べてもいいかな?」
女子生徒「は、恥ずかしいから家で食べてよ~…」
女子生徒2「今年こそ先輩にチョコ渡せるかな…」
男子生徒2「よっ!何してんのこんなとこで。」
女子生徒2「えっ!?あわわわわわ先輩!?」
男子生徒3「俺もう四つ貰っちゃったぜ。」
男子生徒4「俺は五つだ、今んとこ俺の方が上手みたいだな?」
男子生徒3「ちぇー、運動部パワーかよ。なら今年もいくつ貰えるかで勝負しようぜ。」


…一人身には何かと辛い空間だ、さっさと学校に向かおう。