……まったく、○○さんはまったく!このような破廉恥なものを学校に持ち込んで…っ!



………
(モジモジ)


…………っ…ハァ、ハァ…



――次第に、思考にもやがかかっていく。

肌を晒した男女が睦み合う様が描かれたそのページから目を離せず、意識がそこに囚われていく。

お行儀よく正座したまま、無意識に膝を擦り合わせる。

身体の奥から、とろりとした熱が溢れるのを感じ、ピンと伸びていた背筋もだんだんと折れ曲がっていく。



(だ、だめ…ですわ……っそんな、…はしたない、こと…っ///

頭の中で理性的な言葉を反芻するものの、ダイヤの身体は、無情にもその奥に隠れた本心に従い始める。


右手を本から離し、服の上から胸を擦る。


んっ…!


下着と制服を隔てたわずかな刺激にすら、びくりと身体が反応する。

二度、三度と往復し、時折爪を立てて最も敏感な部分を引っ掻くように刺激する。


あ、ぅ…っ、…んっ…、くぅ……っ///


もどかしくも甘やかな快楽がダイヤの全身を巡っていく。


あぅ…、も、もうこれ以上、は…っ


言葉とは裏腹に、ダイヤの手は胸から下へとおりていく。

スカートの中に手を入れ、すでに濡れそぼった花弁をひと撫で。それだけで、目の前がチカチカと光るような興奮と快楽が駆け抜ける。

溢れ出す甘蜜がダイヤの指までも濡らし、くちくちと鳴る水音がダイヤの耳から入り込む。


はしたない、はしたない、はしたない―――


そう思えば思う程に。やめなければと思えば思う程に。


あ、あっ…!あぁ……っ


指の動きは激しくなり、身体は更なる快楽を求めていく。

ダイヤは、持っていた本に視線を戻す。

開いたページには、ベッドの上に寝そべる男女が、怒張した逸物を女性の蜜壺に埋めているシーンが写っていた。


(はっ…、ぁ…、い、いつかわたくしもこんな風に…、殿方と睦事を…っ

……例えば…○○さん、と……っ?



いつもステージから見える少年のような笑顔。

いたずらをした時の、少し憎たらしい笑顔。

そして時折見せる、真剣な眼差し――

あんな顔で見つめられながら、あの人の、其れが、わたくしの中、に――


っあ…!だ、だめ…、あっ、もう……っ!

んくぅっ……~~~~っ!!
(ビクッビクッ)



机に突っ伏して、どうにか声を抑える。

震える身体と息を整えていると、傍にあったスマホが通知音を鳴らす。

ルビィから。もうすぐ帰ると連絡が。


回らぬ頭で思考を巡らす。

すぐに片づけて、換気をして。この本は、……見られないよう、ひとまず本棚の奥にでも隠しておきましょう。

それから下着を…、いや、下着だけでは間に合いませんわね…いっそのことお風呂に……



…お風呂場なら…、後始末を気にせずもう一回…?


頭の隅に浮かんだ不要な思考は頭を振って吹き飛ばし、立ち上がったダイヤはおぼつかぬ足取りで歩き始めた――




お?ダイヤちゃん発見♪取られたエロ本オカズにしてするオナニーは気持ちよかったかい?(ダイヤが部屋の外に出た瞬間わざとらしく現れて後ろからお尻を鷲掴んで揉みしだく)
ダイヤのオナニーを覗く