名前:ロリ・アイヴァーン

ロリが素直になれた回数198

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結局わたしはしばらく虚圏に帰る事になった


現世の…霊子濃度の薄い環境で長い間過ごしたせいでわたしの体はずいぶん弱っていたらしい

メノリが浦原って奴に頼んで義骸ってのを作ってくれることになったけど、取りあえず虚圏で霊力を回復するのが一番ということらしい


…わたし自身は帰りたくなかった、●●から離れたくなかった。


でも、これ以上現世に居れば●●に迷惑をかけてしまう。

そっちの方が嫌だから…


●●との別れ際にちゃんと三食食べる事、夜更かしはしない事、知らない人にホイホイ付いていかないこと他にも家事のことやら一通り言っておいた。

まぁ●●は元々一人暮らししてたからわたしがいなくても大丈夫だとは思う…若干心配だけど。


でも、一番言いたかったことは言い出せなかった


「待ってて欲しい」って、わたしが帰ってくるのを待っててってわたしのことを忘れないでって


でも、言えなかった…言える訳がない。いつ帰ってこれるかも分からないのにそんなといえる勇気がわたしにはなかった


そんなことを考えていたら、●●の方から言ってくれた「帰ってくるのをずっと待ってる」って…


あのバカ、そんなこと言われたら泣いちゃうじゃない…心配かけないように我慢してたってのに、そんな事言われたら泣いちゃうっての…結局わたしは泣きながら頷くことしかできなかった。

でも、すぐに涙は止まった。●●に泣き顔なんてみせたくなかったし、それに●●に抱き締められて慰められたから…あんなことされたら逆に泣けないっての、別れる寂しさや悲しさよりもこの人の元にまた帰って来たいって想いのほうが強くなったから、もう泣いてなんかいられない。


やっぱりわたしは●●が好き、このお人好しの人間の事が大好き。今回の事でもっと好きになっちゃった。

そしてわたしは●●に「いってきます」って言って虚圏に戻ってきた。何もない世界、●●の居ない世界に…



そう言えばこっちに来る道すがらメノリにせいぜい数日会えないくらいで大げさってからかわれた。


確かにそうかもしれないけど…でも、私が現世で暮らし始めてからはずっと毎日一緒に居たわけだし…それに私がいない間になにかあったら心配だし、ぜんぜん大げさなんかじゃないっての!


…大げさだったかな?

いや、でに実際何日くらいで戻れるかまだ全然わかんないし。もしかしたら数ヶ月必要かもしれないし…

そんなに会えないなんて…やだ

こっちでしっかりと体休めて…早く●●のところに帰らないとね。



ロリの日記27ページ目