(RA)
―――西暦1783年、アメリカ大陸
これは、人理焼却を阻止せんとするカルデアのマスターとマシュ・キリエライト、そして彼らを見守る一匹の獣の物語である
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エレオノーレ「……貴様…随分ナメた口を利くものだな…もう一度言ってみろ…」
女王メイヴ「えぇ、何度でも言ってあげるわ。あなたは『健全』じゃないって言ってるのよ。好きな人がいるのにその気持ちを押さえ込んで、あまつさえその恋を忠義だなんて誤魔化してる滑稽さ…好きなのに好きって伝えないでどうするの?」
エレオノーレ「黙れ淫売!あのお方への私の気持ちを恋などという低俗なものと一緒にするな!私は騎士としてあの人に忠義を尽くしているのだ!」
女王メイヴ「それが不健全だって言ってるのよ、あなたは相手に尽くしているだけ。相手に何一つ求めていない…そんな不健全なもの、見ているだけで気持ち悪くて反吐が出るわ」
エレオノーレ「ぐ…ぐぅ…言わせておけば…!!」
女王メイヴ「私は求めるわ。クーちゃんに愛してって何度でも言うわ!その代わりに私がクーちゃんにあげられるものは全部あげる…この世界の全てを!お互いに求め合うのが自然な恋ってものでしょ?あー、まだ処女のお嬢ちゃんには難しかったでちゅかー?」
エレオノーレ「五月蝿い!!最早問答無用!その汚らわしい肉体を灰すら残らず焼き尽くしてやる!!」
女王メイヴ「口喧嘩で負けたらすぐに実力行使…ほんと野蛮で嫌になっちゃうわ…ま、聖杯がある以上私に勝てるなんて思わないことね!」
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ベルリンのランサー「クー・フーリン…音に聞こえた大英雄よ…その生き様…しかと私の胸に刻ませてもらった…さて…あとは任せたぞカールよ」
カール「やれやれ、けもの殿も人使いが荒い。だが魔神柱28柱分の合体とくれば並のサーヴァントで太刀打ちできないのもまた事実、ここは私に任せて貰おうマスター殿」
ベルリンのランサー「と、いう訳だマシュ。あとはカールに任せてマスターの身を守ることに専念していてくれ」
カール「さて…荒事は正直得意ではないのだが…少しばかりお相手して進ぜよう」

怒りは短い狂気である
Ira furor brevis est.
自然に従え
Sequere naturam.
Fate/Grand Order 第五章 北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナム -easy mode-