貴方達が今日の演習相手ね?ま、お手柔らかにお願いするわ
『…ふん、エコヒイキ艦隊が偉そうに』
……何かしら?よく聞こえなかったんだけど
『なぁに、知らないの?あんた達の艦隊のことよ?あの妙な生き物が軍のお偉いさんと知り合いだからって、そっちの提督は随分と可愛がって貰っているみたいねぇ?』
『そうそう!あんた達の提督なんか三流もいいとこなのに、あーあ!コネがあるっていいわねぇ!戦果あげなくても出世できて、おまけに資材も優遇して貰ってるんだって?なにそれ?ナメてんの?』
『そもそもあのペット?あれなんなの?言葉は喋るわキモいわ、おまけにあの口調とかなんなのかしら?深海棲艦の餌にでもしたらいいのに』
『まぁ、この演習で私達が本物の艦娘の戦い方ってやつを見せてあげるわよ!三流提督のお粗末な指揮でどこまで戦えるかしら?』
『すぐに負けたりしないでね?せいぜい頑張って私達を楽しませなさいな』
キャハハハハ!

…………

プリンツ「あはははは!面白い人達ですねぇ」

グラーフ「いやはやまったく。笑えないな」
………………………
(プリンツとグラーフは、ビスマルクのこの沈黙が怖かった。海外組でも特にビスマルクと付き合いが長い二人は、ビスマルクが黙るということが滅多にないと知っている。ビスマルクは腹が立つことがあると、すぐに声を上げて大騒ぎするが、ある一線を越えると、黙る。絶対に許さないという沈黙、生かしては置かないという沈黙…こいつはもう沈むから、なにも言うことはないという沈黙だった)
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