おやいらっしゃい!……ふむ、いつになく真剣な顔だな…なにか私に相談かな?提督の息子よ

……ほほぅ…恋の相談とは!これまた青春だな!まぁまぁ、このヤングドーナツでも食べながら話を聞かせてくれ!なるほどなるほど…


「男子、三日会わざれば刮目して見よ」という言葉を知っているかな?男の子というものはきっかけさえあれば、ほんの僅かな期間でも大きく成長するものであるという意味だ
もちろん、この言葉は男の子だけではなく女の子もだ
自らが妹のように可愛がっていた女の子も、知らず知らずのうちに大きく成長していて驚くこともあるだろう、特に子供の頃は女の子の方が成熟が早いというからな…

君のお父さんも女の子の成長に驚いていたなぁ…あれは確か…そう、鎮守府の敷地に提督一家が全員まとめて住む為の屋敷の建設が終わった頃だったか…ある日、呂500とU-511が提督の元に訪れた
この二人は双子の姉妹でいつも一緒だった。天真爛漫で元気一杯の姉と、引っ込み思案だが誰よりも優しい心を持つ妹の二人はドイツ勢…いや、艦隊の癒しだったな

休みの日に部屋に遊びに来た二人を快く迎えた提督は、まるで実の兄妹のように思う存分遊んであげていた
ゲームをしたり、テレビを見たり、外でかくれんぼをしたり…いつもと変わらない穏やかな時間が流れていたよ…
そうして夜も更けた頃、二人がいつものように一緒にお風呂に入ろうと提督を誘ったが、提督はこれに難色を示した
まだ子供ではあるがそれなりに女性らしい身体に成長しつつある二人…そろそろそういったことは卒業するべきだと優しく噛み締めるように二人に説明したのだが、ろーちゃんもゆーちゃんもこれにはブーイングの嵐だった
それでもこれは譲れないと断固として断る提督に根負けしたのか、しぶしぶといった様子で諦めた二人…まぁその代償として一緒のベッドで寝る約束をさせられたのだが…これがいけなかった

深夜、妙な感覚に目を覚ました提督が目にしたのは…服を脱がされ手足を縛られ、そして生まれたままの姿で提督の身体にキスマークを残している姉妹の姿だった
もちろん提督は驚き二人を説得し始めた、今まで妹同然に大切にしていた二人だ…当然だな
「こんなことをしてはいけない、今すぐこの縄を解きなさい」「こういうことは君達にはまだ早い」「本当に好きな人としかしちゃいけないんだ」とね?だが口の上手さでは二人の方が上手だったようだ
「なんで?提督がビスマルクさんやプリンツさんとしてるの見たって!」「ゆーちゃんだって…ちゃんと知ってるよ…?赤ちゃん作るんでしょ…?」「ろーちゃんもゆーちゃんも、提督のことが大好きですって!」言い訳を悉く潰されてとうとう彼も黙ってしまった
その沈黙を肯定と見たのか、二人はとどめの一言を言い放った

「ろーちゃんもゆーちゃんも…もう提督の赤ちゃん産めますって♪この前来ましたって♪」「だから…私達をママにしてね…?パパ♪」

身体の自由を奪われた提督は、自らの潜水艦が彼女達のマリアナ海峡に潜行していくのをただ見ているしかなかったという訳だ…ちゃんちゃん♪
いやぁしかし彼女達の運の良さは知っているが…姉妹同時に弾着とは恐れ入った…しかも誕生日まで近いとは…こうして提督が彼女達に夜戦カットインを決めた結果、生まれたのが君とその弟だよ

君が淡い恋心を抱いた親戚だと思っていた元気いっぱいの褐色美人のお姉ちゃんが、実はママだったという訳だね
10年後のろーちゃん