名前:フランドール・スカーレット

キュッできた数659体

きゅっと出来た

声のする壁の方に振り向くと壁から空間のようなものが割けそこから傘をさしたロングウェーブのかかった金髪の女性が現れてきた


紫「初めまして。私は八雲紫と申しますわ。以後お見知り置きを」


レミリア「紫・・」


「あ・・い、今か、壁の中から出てきて」


レミリア「ちょっと・・只でさえ彼、今置かれてる状況でパニックしてるのに何て現れ方を・・」


紫「ごめんあそばせ。私とて今更自分の素性を隠すつもりはないものですから」


「あ、あんたもその・・妖怪なの・・・か?」


紫「うふふ、さあどうでしょう?妖怪であって実は人間。逆もまた然り」


レミリア「またそうやってこんがらかすんだから」


紫「ふふ♪それはそうと貴方はどうするつもりですか?」

「・・え?」

紫「彼女の受け入れを断るか否か
断れば貴方を元の世界に戻す手助けは致しますわ。もし彼女の願いを受け入れれば・・どうしましょうか」

レミリア「・・するわ」

「え?」

レミリア「私が貴方の生活を保障するわ。現に知らない世界に飛ばされ○○、貴方はこっちで住むところは宛がない筈」

「そりゃ・・まあ」

レミリア「加えて此処『紅魔館』は未だ使える部屋があるし此処にいれば貴方の衣食住を保障するから」


「そんなこと簡単に決められるのか?」


レミリア「だって私・・この館の主だから」


正直目が点になっただろう
こんなまだあどけない少女が館の主だなんて


「でも此処に住むってことは・・レミリア、君と同じ食べ物を食べろって事だろ?それってつまり」


レミリア「その点には心配ないわ。咲夜」

咲夜「はい」

レミリア「彼には人間が食べれる料理に配慮して頂戴」

咲夜「畏まりました」


「そういえばその・・彼女もやっぱり・・妖怪か何かなのか?」

そういって、咲夜と呼ばれる女性に目をやる

レミリア「いいえ、彼女・・咲夜は貴方と同じ人間よ」

咲夜「十六夜咲夜と申します」

丁寧にお辞儀をする咲夜

紫「・・さて、それではお決まりになりましたか?」

「ちょ!ちょっと待てよ!いきなり連れてこられてそれで急にお願いとか言われても・・せめて考えさせる時間とかないのかよ」

レミリア「・・そうね」

咲夜「ではこうしたら如何でしょう?暫く○○様には此所で住んで頂いて、もし此処の生活に馴染んで頂けたらお嬢様の願いを聞いて頂くというのは」


紫「あら、良い考えですわ」


「も、もし生活に馴染めなかったりそのレミリア・・君のいう願いを叶えられなかったら・・どうするんだ?」

レミリア「そしたら貴方を元の世界に返すようにそこの女に頼むわよ」


紫「まあっ!そこの女だなんてあんまりですわ」

まるで芝居がかったようにさめざめと泣く紫

「・・・ん?じゃあ俺を此処に飛ばしたのはレミリアじゃなくて・・」

じっと紫の方を見つめる○○

紫「あら♪そんなに見つめられたら恥ずかしいですわ」

・・・ああ・・そういうことか
レミリアは自分の願いの為に紫に俺を連れて来るよう頼んだということか

「・・わかったよ。俺に何処まで出来るか分からないけどやれる事はやってみるよ」

レミリア「本当に!?本当に良いの?」

「ただ1つ教えてくれ。どうして、あの子・・フランはあんな暗い部屋に独りでいるんだ?」


レミリア「それは・・・」


咲夜「それについては私が説明しますわ」