その後、ひと夏の冒険を終えた私たちは、解散して、曜ちゃんと〇〇くんは沼津の方だからバスで、梨子ちゃんとはお隣だから話しながら一緒に帰る。

その会話の最中も、内心、ドキドキしながら、その手紙のことを考えていて、

家に帰って、自分の部屋に閉じこもって、恐る恐る内容を確認してみた。


……書かれていた内容は、その男の子のことを好きだという真っ直ぐな気持ちだった。

幼い私が書いた、拙くも純粋な言葉。

どれほど思って、どれほど待ち望んでいたのか……私は思い出してしまった。

辛くもあったし、悲しくもあった……どうして会いに来てくれなかったのかと、恨む気持ちさえ覚えて……それらを忘れた。

忘れるほど、恋に焦がれて、嬉しくなった。
あの頃の気持ちのまま。

ああ、やっぱり好きだな……と、忘れていた恋心を、思い出してしまったんだ。



千歌おはよう

名前:津島 善子
ヨハネの劇団員100人
話した言葉:千歌とぼくのなつやすみ17

魔界最強の二人組

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