自由が欲しいと思った事は――――無い訳ではない。

転生は『私』が選んだ事。それは判る。
けれど、解らなくなる時もある。

私は空を見るのが好きだけれど、自分が籠の中の鳥だとは思わない。
けれど、時に金魚鉢の中の魚を見て憂鬱げに「私と同じね」と呟く。

私は『私』なのだろうか。
それとも、『私』が私なのだろうか。

本当の私は――――――稗田阿求は、何を望む?


自由の選択