(あの、と口を開くとこちらが本題を切り出す前に店主が微笑んだ)
庭が見たいのでしょう?
(え、どうしてと不思議がる私を彼は面白そうに見つめた)
まあ、なんとなくの勘ですよ。街では文具よりも庭の方が有名だとか。
どうぞ、そちらの裏口から入ってください。
(店の裏口から庭に出る)
(色とりどりの花畑を越えると、)
(そこには大きな空と大きな海、そして私達がさっきまで走り回っていた街が広がっていた)
(しばらくその光景に見とれている私を横目に、大尉はドカッとその辺にあったイスに座り何かを描き始めた)
(そっと近づいてみると、真っ白な紙の上に何かを描いている)
(なにしてるの?)
なにって、見りゃあわかるだろ。
地図を描いてるんだ。
(大尉は作業を続けながら話す)
お前は聞いてなかったかもしれんが、午前中案内されたところには結構重要な軍事施設もあったンだぞ。
ちょっと興味ありますみてーな顔してたら勝手に色々喋ってくれて助かったわ。
(じゃあ、あのエライ人に質問してたのもそのため……?)
んー、まあな。
あん時はまさか自分で地図を描く羽目になるとは思ってなかったけどよォ。
ンにしても本当にここは見晴しがいいなぁ。
→
「お気に召しましたかな」
名前:空神様
46歳
GOD
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