(今、私の手にはホットケーキがある)
(とあるわんわんに「空神様に持って行ってほしい」とこれを預かったのはつい先ほどのこと)
(さてどこにいるだろうか。あてもなくフラフラと飛龍の中を歩きまわる)
(普段と逆の立場になってみると、毎回キチンと私のことを見つけ出してくれる彼の凄さが身に染みた)
(格納庫の中から物音がするので、入ってみると大尉が座り込んでいた)
(彼はなにやら難しい顔で機体とにらめっこをしている)
(普段はなかなか見ることのできない真剣な表情をしばらくぼんやりと眺めていると、ムクムクとイタズラな心がわいてきた)
(その精悍な表情を崩したい。側にあった適当な木箱の上にお盆を乗せて大尉にそっと近づく)
(……1mちょっとの距離まで近づいた。彼は私に気付かない。かなり集中しているようだ)
(勢いをつけて一気に距離を詰め、彼の目元を両手で覆った)
(だーれだ?)
〇〇。
(いつもの、至って普通の彼の声だ)
(大尉は私の手を取り振り返る)
お、正解だな。さァてお前も来たことだし一休みするか。
(大尉はうーんと大きく伸びをしながらそう言った)
名前:空神様
46歳
GOD
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