(いつもの町中、珍しく散歩に行きたいとせがんだレンを連れて歩いていた時のことだった。)
……退屈ね。
暇潰しに来たのに大した事もなし……あーあ。
(レンの愚痴を聞き流し、公園をぶらつく。
見慣れた光景、見慣れた道。
なのに……それはふと、視界の端を掠めていった。)
(言うなれば、膨大な魔力の塊。
魔術をかじった程度の自分にも解る大きさだ。
アルクやシエルと比べても勝るとも劣らず……いや、少し劣るか。)
……マスター?
(ただ殺意や悪意は感じない。
特に構えることなく、魔力を感じた方向を見る。)

「先輩、ここには何もありませんでしたね……。
でも探索はまだ始まったばかりです、気を取り直して次に向かいましょう。」
(二人の人がそこにいた。
一人は眼鏡をかけた白衣のような服の少女。
魔力の持ち主は彼女のようだ。
もう一人は……ダメだ、遠すぎて性別すらも解らない。
ただ少女の魔力に隠れているが、魔力は感じるので一般人では……。)
マスター!
(途端、強引に視線と意識がレンに戻される。)
まーた他所の女見てたわね!?
私のこと放ったらかしにして!
(違うと否定したくも襟元を掴まれているため、言葉を出すことができない。)
(怒りのためか、レンはさっきの二人組の魔力も感知していないようだ。
……いや、落ち着いて考察してる場合じゃない。
とにかくレンを落ち着かせないと……。)
(それにしても、あの人たちはいったい……?)
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