…!…っ…な…
(鈍い音を間近で聞いた瞬間、スペードの腹からは鋭い三叉槍の先が突き出ていた。先程まで確かに骸が立っていた場所には誰も居らず、背後から渇いた嘲笑が響く。そこには骸が冷たい双眸で三叉槍を握っていた)
貴様…、いつの間に…っ
(スペードの背中から更に肉を抉るように三叉槍を突き刺すと、その傷口から朽ちるようにボロボロとスペードの身体が崩れ出す)
く……ヌ、フフフ…少しばかり気を抜きすぎましたか…初歩的な幻覚に掛かるなど…
折角これから盛り上がる所でしたのに…まあいい、愉しめましたよ…暇潰し程度にはね。
…また遊びましょうね…お嬢さん…
(するりと頬を撫でられると、風に掻き消されるようにスペードの身体は跡形も無く消えてしまった)
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その場にへたり込む