>…やだ…
やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ!
いやだぁっ!!こんなのやだよ、2人を置いて死にたくないよ!
ねぇ、なんで僕を好きになったの?寿命がたったの100年程しかないこの僕を!

…こんな恋愛物語を読んだことがあるよ。
ある少年が女の子と出会って、一週間で付き合い始めた途端に、
女の子は姿を消して少年は嘆いたという悲恋な物語を…
その女の子は少年と違って、人間ではなく、光の精霊…
精霊は生まれてから一週間しか寿命が無く、
それまでに、自分を生みだした者の気持ちや願いが精霊に伝わり、
精霊は少年にアプローチをして、目的を果たし、
寿命が過ぎれば姿を消す存在になる…
おかげで少年は絶句し、光の精霊を生みだした少女も、少年を想いながら泣き落ち、
バッドエンドを迎えるんだ…

なぜ少女は精霊を生みだしのかは、また別の話にしよう。
問題なのは、種族違いの恋愛だよ。
種族の壁なんてお互いの愛で乗り越えられるって誰が言った!?
僕は人間、君たちは神、僕だけ楽しい時間を過ごして先に逝き、
残りの悲しい時間は神にとって、果てしなく長い旅をするんだよ?
…どうして…
それなのにどうして…僕は…2人を好きになっちゃったの?
どうして2人は、僕を好きになっちゃったの?
…死にたくないよ…稗田阿求のように輪廻転生ができる人間になりたいよ…
…ねぇ、2人は神様でしょ?神様ならなんでもできるよね?
閻魔様か仙人にお願いしてよ!
どんなことでもするから、僕を不老不死にしてって!
2人を置いて逝くのはやなんだよぅっ…
ぐすっ…うわあああぁぁぁんっ!!!

穣子「えっと、まずは落ち着いて?泣かないで、聞いて?」

静葉「いい…?私たちの「好き」って気持ちに、貴方の寿命は関係ないの。
私たちと貴方では、寿命が違いすぎるのは事実だけれど…どちらかが先にいかなくちゃいけないのは、どんな恋人も、夫婦も、友達も同じ。
そのときの辛さや悲しさを想像することは出来ないけれど、貴方が…いってしまった後だって、私たちの心に貴方は残るわ、ずっとね。それに貴方を好きになったことを、後悔することは絶対にない。これから先、何があってもね。」

穣子「だから、きっと大丈夫。今は、一緒にいられるこの時を大事にしよう?たくさんたくさん、幸せな日を過ごそうよ。
それに、いくら私たちでも○○を不老不死にすることはできないよ。そういう方法がなくもないけど全部、人間じゃなくなる。
○○が望むなら、とめられないかもしれないけど…私たちの方から、私たちの為に人間を捨ててくれなんて言えないよ。」

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