早苗「ちょっと考え事してたんです。
……ほら、もうすぐ…クリスマスじゃないですか?
私もこっちに来てから、あまり意識することもなくて…今年も忘れるところだったんですが、ついさっき、そういえばもうすぐだなあって…。」
クリスマス…。
最近はもう、恋人たち専用の祝日みたいにしか思ってなかったな。
最後にプレゼントを贈ったり、貰ったりしたのはいつだっただろうか。
いや、そもそも人にプレゼントなんて、したことがあっただろうか。
そんなことをぼんやり考えていると、早苗が言葉を継いだ。
早苗「それで…今年は神奈子様や諏訪子様に、プレゼントとかしてみようかなって…何がいいか、考えてたんです///
せっかくですし、日頃の感謝もこめて…なんて。
ふふ、神社の巫女としてはちょっと変かもですけど。でも、いいですよね♪」
恥ずかしそうに、でも嬉しそうに微笑む早苗。
日頃の感謝をこめて…早苗の何気ない一言が、不思議に強い響きをもって聞こえた。
そっか、そういうクリスマスプレゼントもアリだよな。
頭に浮かぶのは、いつも一緒にいてくれる、優しい、可愛い二人の姉妹。
そして、文や椛やはたて、早苗たち守矢一家に雛やにとり…この山にいる、たくさんの友達の顔。
いつも一緒にいるせいで、かえって「ありがとう」を伝えられずにいるから。
早苗がくれたせっかくのチャンスに、ちょっと頑張って、伝えてみたい…ふっと、そんなふうに思った。
…よし。